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遺言書作成のポイント

  • 執筆者の写真: こうご行政書士事務所
    こうご行政書士事務所
  • 1月7日
  • 読了時間: 3分

更新日:5月2日



遺言書作成のポイント

 遺言とは、ご自身の生前に、自分の死後の財産の帰属について正式な文章にしておくことです。


 遺言を遺しておくことで、相続人間の話し合いが不要になったり、相続人の間の争いを防止する効果が期待できます。


 

この記事では、遺言書作成のポイントについて記載しています。


 遺言を遺すのには、専門的な知識が必要です。

 遺言の形式は民法で決まっており、要件を充たさないものは遺言とみなされません。有効な遺言でも、意味が不明瞭であったり、解釈が分かれる書き方をしてしまうと、争いを助長する結果となりかねません。

 また、「遺留分」について十分に理解したうえで遺言を作成しないと、後日の争いのタネを産みかねません。


まず、

遺言書作成時に遺言能力が備わっていなければならない

 遺言能力とは、遺言の内容を理解し、遺言の結果を弁識しうるに足りる意思能力をいう。

 この遺言能力がない場合の遺言書は無効になります。


共同遺言の禁止

 2人以上の者が同一の証書で遺言することはできない。

 各遺言者の意思表示の自由を制限する事、そのうちの1人の遺言者の撤回の自由を制限すること、複雑な法律関係が発生した場合、解決が困難になることが理由です。



遺言書は主に、自分で書く「自筆証書遺言」、公証証書にする「公正証書遺言」があります。


例えば自分で書く「自筆証書遺言」の場合は、

 要件①遺言者本人が自筆で全文を書く。

 要件②氏名を自筆で書く。

 要件③遺言書を作成した日付を「令和〇年〇月〇日」と記載する。

 要件④印鑑を押す。(実印である必要はない)

といった要件が必要になります。

これが欠けているとせっかく作った遺言書が無効になってしまいます。

遺言書(「自筆証書遺言」「公正証書遺言」)内容についてのポイント

【解釈の余地のない明確な表現にする】

ダメな例、

「不動産は、みんなで分けてください」

「不動産は、長男調布太郎に任せる」

「預金はお手伝いさんにあげてください」

​などと、具体的に記載されていないものは無効になります。


【遺留分に気を付ける】

 兄弟姉妹を除く相続人には遺留分があります。遺留分とは、相続人に認められた、遺産の一定割合を取得する権利です。

 例えば、「全財産を長男の三鷹一郎に相続させる」という遺言があった場合でも、二男の三鷹次郎は遺留分侵害額請求をすることで、遺留分相当額の金銭を取得することが出来ます。

 この遺留分を無視して遺言を作成すると、相続人間に争いが起こる可能性があるので、例外的な場合を除き、遺留分に配慮した遺言を作成することになります。

【遺言執行者を指定しておく】

 遺言執行者とは、遺言の内容を実現する人のことです。不動産の名義書き換えや預金の解約は自動的にされるわけではありません。

 また、財産を取得する人が一人で手続きをできるわけでもありません。遺言執行者が手続きを行うのです。

 もし、遺言に遺言執行者が定められていないとどうなるでしょうか。その場合、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てるか相続人全員で遺言を執行する必要が生じます。

 そうすると、手間が生じたり、相続人全員の協力が得られないと相続手続きが進まない可能性がでてくるので、そのような状況にならないように遺言で遺言執行者を定めておくことをお勧めします。


 


​ 遺言書作成には、遺言についての知識が必要であることはもちろん、家族信託等との比較や死後事務委任契約等の死後の各種制度についての知見など、複合的な知識、知見、経験が必要となります。遺言書 作成

 自筆証書遺言、公正証書遺言、家族信託等、各種遺言作成を検討されている方は、こうご行政書士事務所までお気軽にお問い合わせください。

 
 
 

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